昨年に引き続き、2025年も志村ゼミでは沖縄研修旅行を実施しました。
今回は合計4社の企業を訪問し、どのようなビジネスを展開されているかをお聞きすると同時に、iU大学や志村ゼミとしてお力になれる部分がないかについて意見交換を行いました。
【実施概要】
実施日:2025年3月3日〜3月4日
参加学生:8名
訪問企業数:4社
Lagoon koza

沖縄を拠点に、スタートアップ育成や起業・経営相談を行っているLagoon KOZAにお伺いしました。
Lagoon KOZAは沖縄市内の静かな商店街の中に位置しており、沖縄県内の起業家だけではなく、堀江貴文さんをはじめとした県外からの起業家の方々もここに訪れているそうです。
KOZAさんは人と人とが共創し新たなイノベーションが起こる社会インフラを目指しており、エコシステムという資本の循環を促す考え方のもと起業家支援を行っています。その支援によりKOZAさんが関わったスタートアップは昨年454件創立されました。

今回の訪問で実際にKOZAさんからの支援を得て起業した方にお話を伺いました。
株式会社Tida Solutionsの金城太一さんはもともとエンジニアとしてインターンのエントリーを沖縄県内の企業に対してメールで連絡していたのですが、その際企業側から実習を全く同意してもらえず苦労した経験があったそうです。後に起業を考えKOZAさんに相談したときに、真摯に向き合ってくれたことが契機となり、今ではベンチャー企業のCEOとして事業に取り組んでいます。
この訪問を経て特に印象深かった点は、KOZAさんは起業だけがゴールではなく、相談する人たちのモチベーションに応じて個人事業、事業性活動という3つのゴールを設定して提案、伴走されているというところです。iUも起業だけでなくさまざまな選択肢を提示できるようにステップアップするべきだと感じました。
株式会社日本バイオテック




株式会社日本バイオテックは、沖縄県糸満市に拠点を置き、海ぶどうの養殖・販売や観光体験施設「海ん道」の運営を行う企業です。1982年に創業し、2002年から海ぶどう事業を本格化。養殖技術の革新により賞味期限の延長を実現し、国内外への販路拡大を進めています。
また、観光体験施設では海ぶどうの摘み取り体験やマリンアクティビティを提供し、沖縄の魅力を発信。海ぶどうを使った加工食品の開発にも力を入れ、特に海ぶどうアイスクリームは全国ランキング1位を獲得しました。過去にはバラエティ番組「相席食堂」でも取り上げられていました。
今回の企業訪問では、日本バイオテックの観光事業部責任者である土井貴裕様にお話を伺い、これまでの事業についてや現在抱えている問題点など、詳しく知ることができました。
また、実際に養殖場の見学もさせて頂き、海ブドウの飼育環境、収穫方法についても知ることができました。海ブドウはどの部位からでも再生し、増殖するという性質を利用し、商品として不十分な個体を、廃棄することなく次の育成に繋げることで、一切無駄のない生産が可能だそうです。その一方で、収穫方法がすべて人の手作業によるものであるということ、水温と気温による成長への影響が大きいことが現在の問題点だそうで、海ブドウの生産の安定には主に人手の問題を改善する必要があるとおっしゃっていました。
「海ぶどうを世界ブランドへ」を理念に掲げ、地域活性化や新たな食文化の創造を目指し、今後も事業を展開しています。
株式会社トリム

株式会社トリムはスーパーソルの製造や販売を行っている企業です。株式会社トリムは沖縄県八重瀬町にあります。
スーパーソルとは、廃ガラスから生まれた多用途資材です。
スーパーソルの特徴として、以下のような特徴が挙げられます。
・多孔質→穴あき構造になっている
・無機質→無機鉱物である
・軽い→水に浮く
・ECO素材
例:土へのリサイクル


実際に工場見学もさせていただいたところ、大きな機械が並んでいました。大きな機械が威圧感を放っており、存在感があふれていました。
また、企業の敷地内ではスーパーソルを使用して植物の栽培もされていました。
琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社
スポーツチームの運営をする企業で唯一上場されている、琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社にお伺いしました。
同社は日本のプロ卓球リーグ(Tリーグ)に所属するチーム「琉球アスティーダ
」を運営しており、あの「チョレイ」で有名な張本智和選手を始め、多くの有力選手が所属しています。
通常はチケットの収益とスポンサーの収益がメインとなるスポーツチームの運営において、より安定した経営を目指してtoC・toBの両方において多様な事業を展開している同社の取り組みを学びました。飲食店や接骨院だけでなく、レンタカー事業まで手がけられていることに驚きました。
また、上場された狙いについてもお伺いしました。現在同社は、プロの投資家だけが買い付けができる東京プロマーケット(以下TPM)に上場されています。TPMは他の市場と比べて上場基準の自由度が高いことが特徴であり、TPMへの上場を足がかりに他の市場への上場を狙う事例もあるようです。
こういった上場についてのお話から、多事業を展開される際のポイントなど、ビジネスの最前線のお話を聞くことができ、起業を目指す我々にとってとても刺激的な訪問になりました。

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